トイレを使用しているときに「ゴボゴボ」という音が聞こえると、不安になるものです。このような異音は、トイレや排水管に何らかの問題が生じているサインかもしれません。
本記事では、トイレからゴボゴボ音がする原因や具体的な対処法、放置した場合のリスク、そして予防策について、水道修理の専門家として分かりやすく解説します。
トイレからゴボゴボ音がする原因
トイレからゴボゴボ音が聞こえる主な原因として、以下の点が考えられます。

トイレのつまり
トイレの排水路には、悪臭や害虫の侵入を防ぐための「封水(ふうすい)」と呼ばれる水が溜まっています。この部分にトイレットペーパーの大量使用や異物の混入によりつまりが発生すると、水の流れが悪くなり、ゴボゴボという音が生じることがあります。
排水管のつまり
便器から先の排水管に異物や汚れが蓄積すると、排水がスムーズに行われなくなります。この結果、排水管内に空気が溜まり、水を流す際にその空気が押し出されてゴボゴボ音が発生します。
排水管内の圧力変動
特に2階以上の高所に設置されたトイレでは、排水管内の圧力変動が原因でゴボゴボ音が発生することがあります。大量の水を一気に流すことで、排水管内の空気が引っ張られ、負圧(真空状態)が生じ、ゴボゴボという音がする場合があります。
大雨による逆流
台風やゲリラ豪雨などで大量の雨水が下水道に流れ込むと、排水管内の空気が押し出され、ゴボゴボ音が発生することがあります。この場合、天候が回復すれば音も収まることが多いです。
ゴボゴボ音が発生したときの対処法
トイレからゴボゴボ音が聞こえる場合、以下の対処法を試してみてください。
ラバーカップ(スッポン)の使用方法
ラバーカップは、トイレのつまりを解消するための一般的な道具です。以下の手順で使用します。

- 便器の排水口にラバーカップのカップ部分をしっかりと密着させます。
- ゆっくりと押し込み、その後勢いよく引き上げる動作を数回繰り返します。
- 水位が下がり、ゴボゴボ音が解消されるか確認します。
この方法は、トイレットペーパーや排泄物による軽度のつまりに効果的です。
重曹とクエン酸を使った解消法
自然な方法でつまりを解消したい場合、重曹とクエン酸を使用する方法があります。以下の手順で行います。
- 便器に重曹を約200g投入します。
- 数分待った後、クエン酸を約100g追加します。
- さらに数分待ち、50℃程度のお湯を便器の半分ほどの高さまで注ぎます。
- 1時間程度放置した後、水を流して効果を確認します。
この方法は、軽度のつまりや汚れの解消に役立ちます。
専門業者への相談が必要な場合
上記の方法で改善しない場合や、異物を誤って流してしまった場合は、無理に対処しようとせず、専門の水道修理業者に相談することをおすすめします。放置すると状況が悪化する可能性があるため、早めの対応が重要です。
ゴボゴボ音を放置するリスク
トイレのゴボゴボ音を放置すると、以下のリスクが考えられます。
トイレの完全なつまり
軽度のつまりを放置すると、時間とともに悪化し、最終的には水が全く流れなくなる可能性があります。そうなると、修理に多大な時間と費用がかかることがあります。
封水の減少による悪臭や害虫の発生
排水管内の圧力変動により、便器内の封水が減少すると、下水からの悪臭や害虫が室内に侵入するリスクが高まります。これは衛生面で大きな問題となります。
ゴボゴボ音を予防するための日常的な対策
日常生活で以下の点に注意することで、トイレのゴボゴボ音を予防できます。
トイレに流してはいけないもの
トイレには以下のものを流さないようにしましょう。
- ティッシュペーパーやお尻拭きシート(これらは水に溶けにくいため)
- 生理用品やおむつ
- 食べ物の残りや油
- ペットのトイレ用砂
これらを流すと、排水管のつまりの原因となります。
定期的な清掃とメンテナンス
トイレや排水管を定期的に清掃することで、汚れや異物の蓄積を防ぎ、つまりの予防につながります。また、定期的な専門業者による点検も効果的です。
まとめ
トイレからゴボゴボ音が聞こえる場合、その原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。放置すると、深刻なトラブルに発展する可能性があるため、早めの対応を心掛けましょう。ご自身での対処が難しい場合や不安がある場合には、お気軽に専門の水道修理業者にご連絡ください。