蛇口から水が止まらないという緊急事態、一度は経験したことがある方も多いのではないでしょうか。このようなトラブルは突然起こるもので、どう対処すればいいのか戸惑ってしまうことも。
この記事では、蛇口からの水漏れに対する緊急対応から、自分でできる修理方法、さらには信頼できる専門業者の選び方まで、詳しく解説します。
緊急対応:蛇口からの水漏れを止める方法
水漏れが突然起きたとき、最初に何をすべきか。蛇口から水が止まらない状況での緊急対応について解説します。
原因に応じた応急処置から止水栓の使い方まで、簡単にできる方法を紹介します。
原因別の応急処置
蛇口から水が止まらない場合、水漏れの程度と部位によって対応が異なりますが、一般的にはタオルやラップを使って一時的に水を抑えたり、ビニールテープを巻いたりする方法があります。しかし、これはあくまで一時的な対策です。
止水栓の位置と使い方
止水栓は、水道の水を止めるための装置です。多くの場合、キッチンシンクや洗面台の下、トイレなどに設置されています。
壁付の蛇口では、配管と蛇口の接続部付近に、お湯側・水側それぞれの止水栓が設けられています。
ハンドルなどが付いていない止水栓は、マイナスドライバーで回して開閉します。いずれも閉める時は右回し、開くときは左回しです。
止水栓の位置を事前に確認しておくと、緊急時に素早く対応できます。固くて回らない時や、見当たらない場合は、水道メーターの元栓でしっかりと止水して下さい。
止水栓を閉じることで、一時的に水漏れを止めることができます。ただし、これも長期的な解決策ではありません。
蛇口から水が止まらなくなる原因
水漏れの原因を知ることは、適切な対処と修理に繋がります。ここでは、ハンドルタイプの蛇口の先から水が止まらない主な原因とその対処法について詳しく説明します。
パッキンの劣化
ハンドルタイプの蛇口の先から水が止まらない一般的な原因として、コマパッキンの劣化があります。
コマパッキンは金属とゴムを使用した部品で、蛇口内部の奥にセットされています。年数が経つと劣化し、水が漏れやすくなります。この場合、新しいコマパッキンに交換することで問題が解決します。
ハンドルの緩み
もう一つの一般的な原因は、ハンドルの緩みです。
ハンドルが緩むと、栓がしっかり閉じられず、水が漏れる可能性があります。この場合、ハンドル下のナットを締め直すだけで問題が解決することが多いです。
DIY修理ガイド:自分でできる蛇口の修理方法
専門業者に依頼する前に、自分で修理できるかもしれません。基本的な修理をDIYで行う手順をわかりやすく解説します。
必要な工具
蛇口の水漏れ修理に挑戦する場合、必要な工具はいくつかあります。まず、スパナやレンチが必要です。これは、蛇口や配管を固定するため、または外すために使用します。次に、ドライバーが必要です。特に、プラスとマイナスの両方があると便利です。
その他にも、テフロンテープやゴムパッキン、Oリングなどの部品も必要になる場合があります。これらは、水漏れの原因となる部分を密封するために使用します。
パッキンの交換手順
ハンドルタイプ蛇口のコマパッキンの交換は、比較的簡単な作業です。
まずはハンドル上部の留ネジを緩めてハンドルを外します。
露出したのがスピンドルの先端です。
その下の蛇口首元にあるパーツも外します。ネジになっているので、レンチなどで緩めて取り外します。
スピンドル部を引き抜きます。スピンドルの一番底に付いているのがコマパッキンと呼ばれる部品です
スピンドルの首元に付いているのが三角パッキン、その下の円形の金属板がワッシャーです。コマパッキン同様、これらも自身で交換が可能です。
パッキンが原因の場合これだけで水漏れが止まることがあります。
ハンドルの締め直し
ハンドルが緩んでいる場合、ハンドル下のナット(水栓用キャップナット)をモンキーレンチなどを使って締め直してみると落ち着く場合があります。ハンドルを取り外してから行いましょう。
工具がない場合は、一般的なプライヤーやレンチでも代用可能です。ナットのサイズにきちんと合う工具を使用してナットを変形させないよう、また締め過ぎるとハンドルが固く回りづらくなることも多いので、適度な力加減で締め直してください。
DIYでの蛇口の修理を行う際には、適切な工具と部品の選び方が重要です。まず、水漏れの原因を特定し、水漏れ箇所に応じた必要な部品を選びます。部品の選び方には、蛇口のブランドや型番を参考にすると良いでしょう。また、修理にはドライバー、スパナやプライヤーなどの基本的な工具が必要となります。工具や部品の購入は、ホームセンターや専門店、オンラインショップなどで行うことができます。
修理費用はどれくらいかかる?
蛇口の水漏れを修理する際に気になるのが、その費用です。費用は大きく分けて、部品費と作業費に分かれます。部品費は、交換が必要なゴムパッキンやOリング、カートリッジなどが含まれます。これらは数百円から数千円程度で購入できる場合が多いです。
作業費は、自分で修理する場合は発生しませんが、プロに依頼すると1万円から3万円程度かかることが一般的です。ただし、修理の難易度や作業時間によっては、それ以上の費用が発生する場合もあります。
専門業者の選び方:安心して依頼できる業者の見つけ方
修理業者を選ぶ際、最初に行うべきは見積もりの依頼です。
見積もりは、修理費用だけでなく、作業内容や必要な部品、作業時間なども含まれるべきです。安いだけの業者に飛びつくのはリスクがあります。費用と作業内容がバランスよく、かつ詳細に記載されている業者が信頼できる指標となります。また水漏れの状況にもよりますが、緊急度が低い場合はメーカーに見積もりを依頼するのもよいでしょう。必要な修理や基準的な費用なども把握できるため、適正な料金での依頼にもつながります。
口コミや評判も重要な選定基準です。インターネットでの評価は参考になることが多いですが、近隣の人々や友人、家族からの推薦も大切です。
消費者庁:ウェブサイト上では低額な料金を表示しているが、 実際には高額な料金を請求するトイレの詰まり修理業者に関する注意喚起 [PDF:4.6 MB]
国民生活センター:水回り修理「950円~」のはずが…数十万円の高額請求に!-水回り修理、解錠、害虫駆除などの緊急対応で事業者とトラブルにならないためには?-
まとめ
この記事では、蛇口からの水漏れに対する緊急対応から、DIYでの修理方法、そして専門業者の選び方までを解説しました。
緊急時には止水栓を使い、原因が明確な場合はDIYでの修理も一考です。しかし、専門的な作業が必要な場合は、信頼できる業者に依頼することが最も確実です。
水漏れは予防することが最も重要です。定期的なメンテナンスや部品の交換を行うことで、水漏れのリスクを減らすことができます。特に、冬季には凍結によるトラブルが起こりやすく、季節の変わり目にも注意してください。
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